若い人に勇気を与える

エンドウノリコさんの新作DVD『60代から輝いて生きる〜自分も人も幸せになるために』

 

 2018年の春、私は、不本意な退職に追い込まれて深く傷ついていました。そんな私にエンドウさんは、「一緒になにか作らない?」と声をかけてくれました。2人で企画についてあれやこれやと悩んだ末にできたこの作品は、「人生100年時代」と言われる今日、60歳前後で新しいことに挑戦した女性、しかも、自分の楽しみだけではなくて社会とも繋がっている活動をしている女性たちを取り上げることになりました。

 手話歌、自宅を開放した文庫活動、博物館ボランティア、画家であり画廊を開設、70代から始めた介護ヘルパー、民間でDVシェルターを運営。60歳代から80歳代まで、自分がやりたいことを大切にして、今もなお次の目標を持って挑戦し続ける6人の女性たちが見つかって、みなさん、快く取材に応じてくれました。

 企画中から完成した頃まで、この作品の対象は、「何かしたいがどうしていいかわからない」とモヤモヤしているミドルの女性たちを想定していました。実際にこの作品を見た50代初めの女性は、「自分がやりたいことをやるのに、遅すぎることはないと思った」と語っています。

 しかし、昨年の12月、ひょんなきっかけで、授業の一環として2つの大学で学生にこの作品を見てもらうことになりました。エンドウさんも私も「どんな風に受け止められるかな?」と不安でいっぱいでした。だって、自分が20歳の頃、60歳なんて、どう生きているのか想像もつかなかったからです。

 ところが、二人の予想に反して、学生たちの反応は非常に好意的なものでした。作品を見た学生たちは、作品から勇気を得たと感想を書いてくれました。